「ワンチームでプラットフォームを構築」
事故車流通のプラットフォームを構築し、循環型社会の実現をめざすオークスモビリティ。この4月に新たな組織体制となった同社で、経営企画本部を統括する役員に就いた田村亮氏にインタビューをした。
Q.オークスモビリティはどういう会社か 「もともとはSOMPOホールディングスが新規事業として始めた会社なので、新しいことに果敢にチャレンジしていくベンチャー企業的な側面を持っている。一方で、ガバナンスや人事制度などは、大企業の良い点も持ち合わせている会社だと思う」。
Q.事業展開も早く、相次いで新たな取り組みをしているが 「社内では常に、失敗を恐れずチャレンジしよう、と話している。色々アイデアを持って、まずは挑戦し、上手くいけばいいし、ダメならどうしたらできるか、というのを考えていく。とにかくチャレンジしなければ会社の成長もない。 そうした企業づくりをするためにも、社内の風通しを良くすることは大事。社内で雑談をしても全然構わないし、むしろそれを推奨している。というのも、雑談の中からアイデアが出たりするからだ」
Q.社内は業界内外の様々な経験者が集まっている 「我々は、誠実さや他者を尊重することなどを意味する『インテグリティ』を、非常に大事にしている。色々な業界から来た人がいて、他者を尊重して否定は決してしない。その上でチームワークを作っていければ良いと考えている」
Q.会社、個人の目標は 「会社の目標は、リユースの最大化による資源活用の改善や最大化をパーパスにしているので、それを実現していくために、利便性や透明性が高い事故車売却のプラットフォームを作っていくこと。 個人の目標では、様々なバックグラウンドを持った従業員が最大限、力を発揮できるような環境を構築し、ワンチームでプラットフォームを作っていくこと。これは社員だけでなく、ステークホルダーの方々も含め、皆が集まってきていただけるような環境づくりをめざしていきたい」。
<取材メモ> 田村氏は2022年10月に損保ジャパンから出向。この4月に転籍し、現職に就任した。損保ジャパン時代には、15年間という長期の海外赴任の経験を持ち、「経営企画や新規事業の立ち上げなどがやりたくて海外に行っていた。オークスでは、そういう経験が生かせると思ったので、すごくやりがいがあると感じた」と話す。
海外では、異なる文化で価値観の違う人たちとビジネスを行なう日々。「相手を否定せずに、まずは違うことを受け入れる。そして、お互いの良いところを認め合った上で議論することを心掛けていた」と振り返る。こうした経験が、現在のオークスの企業づくりにも活かされている。
取材中、様々な会話から田村氏の視野の広さが感じられたが、その人柄は「私はあまり嫌いな人がいない。皆さんのそれぞれ良いところ見つけるのが好きなんですよね」と静かに語る。
1973年7月生まれの51歳。趣味は読書と自身が経験してきたという野球、ラグビー、アメフトなどのチームスポーツ。
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