中古車輸送の最大手・東西海運株式会社(本社=東京都江東区、森谷一宏社長)は昨年、オルトサポート株式会社を設立した。東西海運が手掛けているオークション会場の構内作業を受け持ち、その後は、輸送から派生した新しいサービスの提供なども視野に入れている。今号では、初代社長に就任した石川誠氏に話しを聞いた。
会社設立の経緯は 「東西海運のいち事業部として始めようとしたが、ちょうど決算期のタイミングに合っていたこともあって法人格を取得した。東西海運が担っているオークション会場の構内作業を徐々に移し、伸ばしていきたい」
発足して間もないが現状は 「東西海運が北海道から沖縄まで13会場での作業を請け負っており、そのうちの大手2社の一部会場で作業をスタートした。具体的には、東西海運の協力会社と手を組み、出品車の引き回しから入出庫管理、構内整理などオークション運営に欠かせない作業に携わっている」
オルトサポートの持つ強みは 「中古車輸送の分野においては東西海運が業界ナンバーワンであり、その協力会社は全国に600以上を数えている。そうした企業はベテランの運転手が多く、輸送に付随する作業においてはそれぞれの専門家もいる。当社に委託するということは、こうしたレベルの高い手厚い陣営が全国レベルで対応できるということだ」
新サービスも視野に入れていると聞いた 「具体的には模索中だが、オークション会場向けのサービスを拡充させた後には、普及が急速に進むレンタカー、およびカーシェアの売却時に発生する機材外しや、人手不足が著しい港湾の荷役関係も手掛けていきたいと考えている」
目標は 「輸送に付随する様々なサービスを掘り起こし、取引企業をはじめ当社と協力会社、東西海運がともに成長していくことが基本的な目標だ。現状の構内作業のやり方なども時代に合致した形へと徐々に変えていき、他会場にも拡げていきたい。 社名の由来にもあるが、オルト=オルターナティブとは、主流に変わる新しいもの。それをサポートしていきたい」
《プロフィール》 1963年6月生まれの58歳。沖縄県出身。東西海運取締役。趣味は釣りとゴルフ。
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